世の中には昔から、どうしても人の集まらない業種がある。
頭のいい人間がいて肩書きを与えると若者はこぞって応募
してくるようになった。そのひとつが「デザイナー」とい
う肩書きだ。
応募して来た人間にやらせるのはオフセット印刷の元とな
る「版下」を作らせることだ。それがオフセット印刷の時
代の印刷工の呼び方「デザイナー」だ。
「デザインとは、ああだ、こうだ」といっているが結果と
して「版下」を作ってもらえればいいこと。
今はパソコンで「版下」を作っている。それをDTPといって
いるだけだ。
活版の時代には分選工、植字工という区別があったが、オフ
セットの時代になって、どうしても「版下」を作る必要が出
てきた。人が必要になったが募集しようにも「版下工」では
世間の人には、わからなかった。そんな折、東京オリンピッ
クが開催されることになりデザインということばが流行った。
それまでは「図案」と言っていたが、デザインするのがデザ
イナーだとマスコミでもてはやされたこともあって、いちは
やく、大手印刷会社がこのことばを取り入れた。
デザイン会社というのができ始めたのもこの頃だ。
それが「デザイナー」の始まり。ちなみに「版下」を今でも
世間の人は知らない。「はんげ」と呼ぶ人もいるくらいだ。
「グラフィックデザイン」の「グラフィック」ってどういう
意味か、知ってる?
印刷展、今、どう言ってるかな?
「Japan Graphic Arts Show」、通称JGAS.
あったネ、「グラフィック」ということば。
[7316] コバ (2009/12/28 Mon 11:05)