あつし@京都さん、ごちゃごちゃになってますよ。
従来は各刷版工場でアルミの板に感光剤を塗布してからフィルムを用いて焼き付け作業をしていましたが、感光剤を均一に塗布するには熟練が必要であったり、保存性が悪いという欠点がありました。
これを解決してくれたのがPS版(Presensitized Plate)で、感光剤が均一に塗布された状態でメーカーから出荷され、工場では焼き付け作業だけで済むようになり効率よくなりました。
それまでは円筒形の筒の内側にアルミの板を入れて、筒を円周方向に回して感光剤を垂らし、遠心力を利用して均一に伸ばしていました。
これら以前は「めくり」と言われる方法があって、ジンク(亜鉛)版(これが元版)からチャイナ(ウチでの呼び名)と呼ばれる紙にゼラチン質の物を用いて印刷用の版に転写して印刷していたらしいです。当然、多丁付の物は手作業で殖版する効率の悪いやり方になってしまいます。
ですので、おっしゃっている物はPS版でも、紙焼きでもないはずです。
しかもフィルムがあるなら「めくり」ではないはずです。
京都では数年前に久世橋の近くで殖版していただける方がいらっしゃったと聞きましたが、その当時でかなりご高齢だったので今も営業なさっているかは不明です。
今後の方法として、フィルムがあるならそれをスキャニングしてデジタル化するのが一番手っ取り早いです。
ジンク版しか無い場合、古くからの職人さんがいらっしゃる製版屋さん、もしくは色校正屋さんを訪ねてみてください。うまくいけば清刷を取れるかもしれません。そしてこの清刷をスキャンしてデジタル化できます。
フィルムに網点がないなら、スキャナーで簡単にデジタル化できますよ。
よくある案件です。
ウチも結構古くからやってますが、あつし@京都さんのとこも古そうですね。
ちなみにシェモアさんのおっしゃるフィルムはストリップフィルムのことです。
[4587] 御隠居 (2009/06/14 Sun 18:09)